趣ノスタルジアの航海日誌

レトロなもの、趣があるものが好きです。Googleマップの「∴」マークも大好物。地球旅行の記録を残していこうと思います。

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江戸時代の人と同じ景色を楽しむ苔の庭【貞観園/新潟県柏崎市】

夏だ!海だ!いや、ここはあえての日本庭園だ!

夏なので海でも行ってみますかと海沿いの町、柏崎市へ。
勢いで出発したはいいものの、暑過ぎてだんだんと車外に出るのが億劫になってきた昼下がり・・・。
Googleマップを見ていると、見慣れないアイコンの「貞観園」という場所を発見。

Googleマップで見慣れない花のマーク

あんまり気にしたことなかった花アイコン

タップしてみると国指定名勝に指定されている日本庭園のようです。
「国のお墨付きの庭園ってなんだかすごそうだぞ」という、とても浅い動機で伺いましたがとても素晴らしかったのです。

 

百数種類の苔が覆う、見事な苔の庭

道路沿いの駐車場に車を止めて外に出た瞬間、ムワッ!!!とすさまじい熱気が襲います。
おそらく30℃以上は確定。いやむしろ35度超えているかもといった陽気ですが
貞観園まではここから少し歩かねばならないようです。あ、あづい・・・

夏の貞観園に向かう木陰の坂道

と思ったら木陰だったので助かりました。

鬱蒼とした木々を抜けて、なかなか雰囲気のある道に出ました。
苔むした石造りの壁や水路がとても素敵です。

夏の貞観園の水路と木漏れ日、苔むした石垣の風景
夏の貞観園。苔むした水路を水が流れる様

 

しばらく進むと、貞観園の入り口が見えてきました。
開園日でほっと一安心。立派な門構えです。

柏崎市貞観園の歴史ある門。「貞観堂」の文字。


門を開けると大きなお屋敷が。そちらで受付をします。

貞観堂の門をくぐり、石造りの道を進んでお屋敷内へ

入場料500円を支払いパンフレットをもらった後、ガイドをしていただきながら館内を回りました。


貞観園は江戸時代からの名家、村山家の庭園で、昭和12年に「名勝」に指定されました。
当時の当主は京都まで出かけて勉強し、わざわざ幕府の庭師を招いて指導を受け造園したとのことで、庭造りへの並々ならぬ情熱を感じます。

貞観園の縁側から眺める夏の庭園の風景

庭園内を歩くのではなく縁側から楽しむスタイル。
周辺は車通りもないので本当に静か。ゆっくりと時が流れていきます。


広大な敷地に木々や石、池に茶室にと見どころたくさんのお庭ですが、
私は何といってもに目を奪われました。
一面に広がる苔はまるで高級絨毯のよう。苔の種類はなんと百種類超え

ここまで美しく管理するのは大変そうな気がしますが、高柳町の気候風土が苔の育成に最適なんだそうです。
なるほど、そりゃ貞観園への道中も素敵な訳です。

貞観園の庭園で石と苔に差し込む夏の木漏れ日の風景

苔むした石と木漏れ日に照らされる貞観園の庭園の一角
貞観園の庭園。石臼と苔、木漏れ日のコントラストが素敵

江戸時代の人々と同じ風景を楽しむ

貞観園は主石賓木(石が主役で、木が脇役)という思想に則った庭園で、
そのこだわりをもって設置された石はすべて江戸時代から変わっていないとのこと。
昔の人々もここで同じように静かな時間を過ごしたのだろうと思うと、不思議と心が落ち着きます。

しかも昔だったらこの景色を楽しめるのは限られたVIPだけでしょう。
そんな特別な景色を、ただの宇宙人にも享受していただけるとは大変ありがたいことです・・・。

貞観園の屋敷内から畳と縁側越しに眺める庭園の風景

庭園内には4つもの茶室が配置されていますが、
中には一階がお風呂で二階が茶室という変わった作りのものも。
風呂上がりの一杯最高!の最上級風情ver.といった感じでしょうか。
お気に入りの景色を眺めながらのリラックスタイムは格別でしょうね!

貞観堂の縁側から眺める庭園越しの茶室

右手の2階建てがお風呂有りの茶室。

貞観堂の中も豪華絢爛でとても素敵です。

貞観園の貞観堂内部、金屏風が豪華に飾られた客室

貞観園の貞観堂にある金色の龍が描かれた黒い屏風

金色に輝く竜の襖がめちゃくちゃかっこいい!

帰り道、まるでジブリな苔の階段が・・・!

一時間ほどじっくり堪能させていただき、貞観園を後にしました。
来たときは気づかなかったのですが、向かい側にまるでジブリの世界のような階段を発見!

貞観園前の写能坂。苔むした階段がまるでジブリのよう

パンフレットには「写能阪」と書かれていました。
ふっかふかの苔に覆われているので、滑らないよう足元に気を付けながら進みます。

下まで降りると県道に到着。
こちらが正面入り口だったみたいです。

貞観園前の写能坂と「名勝貞観堂」と書かれた石碑。こちらが正面玄関だったみたい

甘酒ジェラートの冷たくて甘い誘惑

写能阪を降りてから駐車場までは徒歩3分ほど。暑さが襲う!
途中、石塚酒造さんの前に「ジェラート」ののぼりが立っていて気づいたら入店していました。

柏崎市石塚酒造の看板。姫ノ井が有名

で、こちらの「甘酒ジェラート」が本っっっ当に美味しかった!!!!
石塚酒造の甘酒は、他の甘酒に比べてクエン酸を多く含んでいるため、酸味がありさっぱりとしているのが特徴とのこと。
ジェラートもチーズケーキのような味わいで甘酒が苦手という人でも大丈夫だと思います。
あまりの暑さに無我夢中でかきこんで、気づいたときには無くなっていたので写真は無しです。すみません。

まとめ

日曜日に訪問しましたが、混雑もなくゆっくりと楽しめました。
静かな美しさを求める人にぴったりの庭園だと思います。

また、こういったところにくると「はえ~すごい」とただ景色を眺めるだけだったので、ガイドしていただけたのは大変ありがたかったです。
歴史や庭園に込められた意味などを知るとより一層楽しめました。

庭園が一番魅力的に見えるのは雨上がりや曇りの日とのことだったので
「せっかく海へ来たけど天気が悪い・・・。」なんてときにはぜひこちらをおススメします!
もちろん石塚酒造さんの甘酒ジェラートも忘れずに!

以上、趣ノスタルジアでした。

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基本情報・アクセス

貞観園
公式サイト 貞観園 新潟県柏崎市高柳町にある国指定名勝庭園
開園期間:6月1日から11月30日まで
開園時間:午前9時~午後5時まで(受付は午後4時30分まで)
休園日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は、直近の平日を休園日)
入園料:大人 500円、小・中学生 250円
駐車場:有り